本の表紙および挿絵は、 たいていどうでもいいか、 むしろげんなりさせてくれるものが多いが、 印象に残るいくつかの作品もある。 たとえば「たった一つの冴えたやり方」だ。
なお、以下、原書ではなく日本版の絵の話である。
「たった一つの冴えたやり方」は悲しい話だが、 絵が川原由美子なので救われてるというのもあるし、 萌え萌えってのもあるとおもうのである。
もっとも、シャンブローものみたいに、 絵が松本零士のおかげで松本零士のイメージになってしまっているのもあるが、 まああれはあれであっているような気がするのであった。
ところで、逆のパターンとしてはハイペリオンがあげられる。 これなどは原書の方が良いように思う。 登場人物を全部出したかったのかも知れないが、 表紙を見ても何だか分からないし、 あれを見て買う人がいるとも思えない。 シュライクがつったってる原書のほうがかっこいい。
また逆のパターンでよかったものとしては、ペリーローダンシリーズだろう。 原書の表紙を見たら絶対買わない(笑)。 オリジナルは駅のキオスクなんかで売ってて毎週三マルク(昔は二マルク)で買う。 雑誌形式で紙はピラピラの再生紙みたいなもの。 正直、かなり粗悪で、こっちの漫画雑誌みたいな感じ。 まぁ、ようは、あっちの少年ジャンプみたいなもんなので、 そういうもんなのだろうけれど、 少年ジャンプでもそれはないだろうというような表紙なのはかんべんしてくれぃ。
もっとも、あの表紙じゃないと「いくらなんでも『宇宙ハンザ同盟』ってネー ミングはないだろう?」ってのが分からない気がするけれど ;-) あと 25 年強したら宇宙ハンザ同盟に訳が追い付く。 その時の表紙が楽しみではある。
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