ハイペリオンの再読終り、さて『没落』へゴー。
何度読んでも『思い出のシリ』で泣けてしまふ。
ハイペリオン/ハイペリオンの没落の話の"直接"の引きがね/きっかけを 説明するのが領事の物語『思い出のシリ』だ。 ヒロインの名前 [1] から明らかにユダヤだと思われるし、話のアウトラインは楽園 喪失ものだ。植民地独立戦争ともいえるが、やはり力点は喪失ないしは文明を 名乗る野蛮人による汚染ネタとでもいえるだろう。
舞台はいかにもアメリカ帝国主義の未来版、そして 6つの話の内、2つがユダヤ系の主人公といってよく、 そして2つともディアスポラの話じゃないだろうか。
これらはストーリーのアウトラインというほどではないが、 根底にあるモティーフなんだろう。
[1] | シリはヘブライ語で「小さな泉」みたいな意味 |
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