すでにある PC を改造することなく、お手軽にハードウエア・エンコーディン グ環境を作るにはいいものだ。なお、ディスクのサイズの異なる 40 と 120 というのがこの HDA- シリーズにある。 HDD のサイズ以外、中身は一緒だと思う。
[構成図] アンテナ -- HDA-80 ------- USB ----- VAIO | (Line 1) ビデオ ---- (or LD プレーヤー)端子は普通の 3 本セットのケーブル、およびS端子がある。 VAIO 側に専用ソフトを入れることで、 予約録画の制御と、データの取り出しが可能だ。
ちなみに、2003 年初頭に discontinued ;) ディスコンがはやいよ、ぶぅぶぅ。 これから買う人は USB 2.0 に対応した HDA-S なんていう後継機を買えという ことらしい。値段はほぼ一緒だ。うらやましい;) [1] いや、USB より駄目駄目ユーザインターフェイスは改良されたのか?が気にな るな、おれは。
HDA-80 と同じようなものを PC で組むことはもちろん出来るだろうが、 その製作費は HDA-80 より高くなるだろう。 そして、これほどコンパクトなものにはならないだろう。 このハードは VHS ビデオテープ 3 本分くらいの大きさしかない。
また、ネットワークおよびサーバアーキテクチャアのデザインの観点から見て、 MPEG ハードウエアエンコーダ部分を切り離すことは『機能単位でハードやソ フトウエアを分離するべきだ』という思想にもマッチする。トラブルシューティ ングで楽をすることを考えるなら、腐る部分がはっきりしているべきなのだか ら。
さらに、HDD 部分、つまり一番壊れやすい部分が分離しているので、いよいよ となれば、HDD 部分だけ交換可能だ。もしくは(メーカ無保証だが) HDD を自 分で交換することも出来る。その際、フォーマットはリモコンから操作可能だ (そういうメニューがちゃんとある)。
こういったことから、キャプチャア専用の PC といってもいい。キャプチャア 専用機であることでの利点がもう一つある。キャプチャアは 10 とか 15 Mbps で、少くとも 30 分、 長ければ 2~3 時間、ハードディスクに書き続けると いう苛酷な作業だ。キャプチャア中に OS の他の処理をやって欲しくはない。 また、キャプチャアカードもバスもハードディスクもそれなりのものを用意し ないとうまく動かないだろう。つまり、実際に PC で組むとしたら、やっぱり 吸いとり用の PC 専用機を作らざるをえないとおもう。PC で組むのも結構お 高くつくのだ。場所も取るしね。 そう考えると、悪くない製品といえる。
まず、PC へ取り出す時が USB 1.1 [2] なので、転送速度がかなり遅いことがあげられる。転送を開始して、しばらく 他のことをしていないといけない;-)通常業務で、『一日一番組』くらいなら 問題にならないのだが、流れ作業でエンコーディングしている時は、かなり使 えない。
また、吸いだしプログラムのユーザインターフェイスが非常に悪い。ソフトの ほうも、リモコン操作もどちらも細かい部分まで考え抜かれてない。毎日アニ メを吸い出してえんこするようなシミュレーションなんてしてないんだろう~ としか思えない。つまり、コンセプトが「吸いだしハードにしか見えない」の に、吸いだし部分とかに気合いが入ってない中途半端さが目立つ。後継機では 改良されたんだろうか?
こういった点は、吸い出し過程がない、専用のキャプチャア用 PC を組んで直 接取り込む方法にメリットがあるといえるだろう。
なお、うちの場合、Windows 2000 の USB ドライバとなんか相性がわるいのか、 転送プログラムがたまに腐る。
また、リモコンを使った操作の反応速度が遅い( OS が遅い ?)のは問題だとお もう。常に半テンポ遅れる感じなのだ。まだ誤操作をしたことはないが、例え ば間違って別のコンテンツを消去してしまうかも知れないなどと思うと、かな り恐い。 [3]
人によっては、インターフェイスが民製のビデオなどとかなり違うので、それ がデメリットに感じられるかもしれない。俺的には、インターフェイスは慣れ れば、どうということはない。 うちの人もすぐ慣れたようなので、こんなのは、しょせん慣れの問題だ。
まぁ細かな問題はいろいろあるが、それなりに便利だ。特に VAIO を改造した いなんて普通は思わないわけで、そんな人にはとても便利だとおもう:-)
最後に、致命的な問題が一つある。 HQ (High Quality mode, VBR 12 Mbps)のソースを tmpgenc がうまく読めない;-) [4] たとえ他のツール(e.g. PowerDVD)ではちゃんと見えても、tmpgenc がうまく 読めない MPEG なんて、かなりイケテナイ(涙)。 あ、もちろん PowerDVD と運命共同体であることを覚悟して、 MPEG2 で保存するなら構わないけどね(それもイケテナイ;-)
Player Information : Player Region Code : Not Specided Current Focus Drive : E: Title Region Code : Not Available Display Information : Video Mode : Bob Display Mode : DirectDraw FourCC Code : YUY2 Surface Type : Overlay Video Attribute : Video compression mode : MPEG-2 TV system : 525/60 (NTSC) Aspect Ratio : 4:3 Display Mode : reserved Source picture resolution : 720x480 (525/60) Frame Rate : 29.97 Source picture letterboxed : Not letterboxed Bit Rate : 11.60Mbps Audio Attribute : Audio Coding mode : MPEG-1 or MPEG-2 without extension bitstream Sampling Rate : 48kHz Audio application mode : Not specified Number of Audio channels : 6 Bit Rate : 256.00 Kbps Number of Audio streams : 1 SubPic Attribute : Not Available Hardware Information : 3DNow! Technology : Not Detected Enhanced 3DNow! Technology : Not Detected IA MMX Technology : In Use IA Streaming SIMD Extensions : In Use Video Accelerator : Not Detected Multispeakers Audio Device : Not Detected S/PDIF Output Device : Not Detected
MPEG2 352x480 29.97fps 4-3 2700.00kb-s MPEG1-LayerII 48.00kHz 256.00kb-s CBR Stereo(真空波動研調べ)
[1] | こんな試作品みたいなものを買った偉い人たちには、格安で USB 2.0 バージョ ンにアプグレードできるパスとか用意しろよーという気がするぜ > IO データ。 |
[2] | 2003 年になって、後継機が 2.0 に対応した。 |
[3] | もちろん、消去不可フラッグってのもあるんですけどねぇ、なにしろ、操作が うざいので、よっぽどのことがない限り使わへんんねん、そんなの。 |
[4] | DVD2AVI で project ファイルを作れば、 tmpgenc で映像は読めるようになるのだが、 今度は音ずれが頻繁に発生してしまう。 そして tmpgenc の「ソースの範囲」にある音補正だけではどうもうまくいかない。 困った。困った。 |
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