会社などでは、 共通の設定をオフィスの全メーリングリストに適用したい需要があります。 そういった想定でのカスタマイズ例です。
以下の設定を /usr/local/etc/fml/site_default_config.cf に書き、 全MLに反映させてください。 このファイルに設定を書けば、 今あるMLも今後作るすべてのMLも同じ仕様になります。
ヘッダ関連では、まず「Subject: にタグをつけない」 [1] ことにしました。
article_header_rewrite_rules -= rewrite_article_subject_tagこの例は「ヘッダ書換えのルール」から「タグをつける」命令を抜く設定です。
そして「X-ML-Name: 部分の mlname にオフィス名をつける(prepend する)」 つまり mlname から office#mlname へ変更するようにします。
outgoing_mail_header_x_ml_name = office#$ml_name
仕事用ですから、記事は「誰でも投稿可能」としましょう。
article_post_restrictions = permit_anyoneこの例では root さんからのシステムメールなども許していることに注意してください (root など特別なシステムアカウントからのメールを弾きたい場合は reject_system_accounts permit_anyone を追加してください)。
そして「社内用途のMLなのでフィルタの多くは不要」です。 正確には「フィルタを使うと問題だらけ」になります;)
use_article_filter = noとして、全てのフィルタを切ってしまうのが良いでしょう。 個別にフィルタを抑制するには、次のように個別に no を設定してください。
use_article_body_filter = no use_article_non_mime_filter = no use_article_mime_component_filter = no use_article_text_plain_filter = no
記事のスプールを考えます。 仕事のメールは数が多いので、 長期的な展望をふまえるなら、 数万通単位で記事を保存するという仮定が必要です。 よって、記事のスプールは subdir 形式としました。
spool_type = subdir
なお、コマンドメールは使えなくしておきます。
use_command_mail_function = noコマンドメールそのものを禁止するには、 aliases から該当するエントリを省くことが確実ですが、 MLを作成するたびに、 aliases から削除することはミス操作を誘い易いでしょう。 また、CGI 操作の場合、 CGI 操作者が aliases の細かな操作をするのは難しいです。 そこで、 まんがいち、 コマンドメールを受け取ったとしても、 「コマンドメール用のプログラムが起動して即座に終了する」 設定にしています。
[1] | なお、この設定はデフォルトの site_default_config.cf に仕込まれています。 つまり fml8 のデフォルトです。 |
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