フリーソフトウエア(Free Software)という言葉の定義のひとつは 「Free(dom) Software であって、Free( of charge) の Software ではない」 というものだ。 これは80年代に Richard Stallman が語っていたフレーズだが、 以前有効であろう。
言葉づらを追うだけならば、 Open Source という単語は 現代では Free Software と同義語とみなされがちなものだが、 90年代後半になって作られた単語だ。 この単語では「ソースが公開されている」という意味合いが強調されている。 逆に言えば、 「ソースが公開されていれば商用でもなんでもかまわへん」 と解釈することもできる。
また(ことばづらだけでは全く明瞭ではないのだが)、 Open Source の open の部分はむしろ『開発プロセスにおけるopen な制度』 側面を読みとるべき単語のように思える。
しかし、Free(dom) に込められた想いはどこへいくのだろうか。 Free Software は 「Free(dom) のためには Free of Charge であるべきだ/でも構わない」 という理念を誘導する。 その観点から見れば、Free Software はもう少し高いレイヤーもしくは理想と して宙に少し浮いている理念といえるのかもしれない。
そして、ある意味この2つの単語の位相差はフランス革命とロシア革命の理念 の相違のような、また19世紀と20世紀の相違のようなものかもしれない。
Copyright (C) 1993-2025 Ken'ichi Fukamachi mail:< fukachan at fml.org >